私がお付き合いしている、20代以上のいわゆる「社会的ひきこもり」
と呼ばれる人たちは、精神科的な病気が第一の要因ではないといえ、
何年もの間人との接触を遮断してきたため、具体的に動き始める(勉
強、仕事、家事など)ということに多くの困難を抱えています。...
私たちのような支援者に会うことは勿論、電話をすること、電車に乗
ること、一人で出かけることなどはすぐには出来ないものです。
何年も電話に出ていない、一人で電車に乗っていない、などはよく聞
く話です。
私たちは誰でもそうですが、なにか心理的に負担になる出来事、例え
ば何かの試験であったり、仕事での大切なプレゼンであったり、を前
にすると、「いやだなぁ」「どうしよう」という感情(気持ち)が出
てきますよね。多くの方はこのような感情(気持ち)を抱きながらも
当日を迎え、電車に乗り、会場に向かい、出来事をこなしていきます。
しかし、彼らはこの心理的に負担になる出来事を何年間も回避してき
ているのです。理由は人それぞれです。はじめは外出可能だったけれ
ども、なんとなく出ないようになってそのままの人。外出をしないう
ちに、外出した際の対人緊張や不安感が強まって、パニック障害に似
た症状や不安症状を起こすようになった人。空から飛行機が落ちてく
るかもしれない、電車に乗れば痴漢の冤罪被害にあうかもしれないと
外に出ない人。
以前にも書きましたが、感情(気持ち)の裏には、必ず思考(考え方)
があるのですが、彼らはここに特有の癖をもっていることが多いと感じ
ています。ただ、考え方の癖を見つけ出し、より良い柔軟な考え方を学
んでいくことは時間がかかる場合が多いと感じています。
そんなときは、電話に出られるように定期的に電話したり、一緒になっ
て外出したり、電車に乗ってみることをしています。もちろん人それぞ
れの問題がありますので、十分に話をして、できることからプログラム
だててやっていきます。
電話に出たり、電車に乗ったり、やる前の不安はとても高くなります。
しかし、安全な環境の中で実際にやってみて、「やってみるとそれほど
でもなかった」「不安は出たが、その場にしばらく居るとやがて治まっ
た」という感覚を得てもらいたいのです。
これを意識して繰り返すことで、そもそも不安が出てこなくなり、以前と
同じように外出できるようになる方もいるのです。
「あえてやってみる」「その時の気持ちを感じる」
これを理解してもらい、「大丈夫だった」という感覚を彼ら自身で感じる
必要があると思うのです。
今日もある方に練習として電話をしました。数年ぶりの電話ですが、彼い
わく「電話に出てみるとそれほどでもない。普通に話せる」とのこと。た
だ「電話に出るまで、携帯の電源を入れて着信音が鳴るまでは、とても緊
張した!」
何回か電話を続ける予定です。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
関連するページ
このページのキーワード。関連情報をチェックできます。
くせ
,
パニック障害
,
不安
,
対人緊張
,
電話
,
電車
このページの先頭へ
トップページへ







