2010/03/25 【家庭訪問】 | ひきこもり・不登校支援は、臨床心理士によるこころの専門家集団「こころの家庭教師」へ。

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2010/03/25 【家庭訪問】

高校生以上、場合によっては30代以上の男性でひきこもりの相談を
いただく場合、数カ月から数年家族以外の人と接触していない場合も
あります。
ご相談に来られるのは、もちろんご両親ですが、まず本人と会うこと
について、「会えるはずがありません」「来て(訪問)もらっても無
駄だと思います」ということをおっしゃいます。...

以前も書きましたが、ひきこもりといってもその形態はさまざまです。

誰にでも理解できるような、学校や職場での自分にとっていやな出来事

があってひきこもる場合もあれば、精神科的な病気が主な要因となって

そうなる場合もありますし、考え方のかたよりや性格傾向で集団になじ

めずなんとなく行かなくなる、またそれぞれ経過の長短によっても異な

ってきます。

ご家族にとっては、これらの分類はあまり意味がないかもしれませんが

いずれにせよ、彼らは家の中にこもり、時には大声を出し、時には物に

あたり、そんな心配やご苦労を年単位で経験しているのですから、こう

なると、前述のような言葉が出てくるのは当然です。

私たちの活動は、訪問での対応も重要視しています。おうかがいしてご

自宅での生活状況や、会えるようであれば本人の様子を見たいからです。


あくまでご両親の依頼での訪問ですから、本人が会ってくれるとは限

りません。予約当日になると、しばらく家から出ていなかった人が、会

うのを避けるため、久しぶりに外出するなんてこともあります。運よく

お家にいても、部屋の鍵をかけてこもってしまう方もいます。

ただ、同じように、いや私の感覚ではそれ以上の人たちが、突然の訪問

者にも対応してくれるのです。当然、戸惑ってはいますが、部屋の扉越

しに顔をのぞかせて、時には居間まで出てきてくれて普通に話をし始め

ます。このような姿をご両親が見ると、「!!」となるようです。外の

人なんかと初対面で話しているという状況が、考えられなかったのでし

ょう。

あらかじめ聞いておいた、彼らの関心事や趣味について、それとなく話

を向けることで、場がなごみ、「○○見せてあげますよ」といった会話

になることもあります。今までまったく外の人と話した経験がない、と

いう方はいないと思います。小学生のころ、大学生のころ、社会人にな

って、それぞれの場面で皆何かしら経験を持っているのです。ですから

まったく話すことができないと考えるほうが不合理です。ご家族がその

ように考えてしまうのは、家族であるが故の苦しみがあるからかもしれ

ません。結果的には少し強引かもしれませんが、このような過程を経て

お会いできるようになるケースもあるのです。一度お会いすることがで

きて「危害は加えてこなそうだ」「おもしろい」「話が合う」と思って

もらえれば、再会することはそれほど難しくは無いと感じています。

しかし、少し強引に面談した場合には、そのぶり返しのようなもので、

家族に強くあったたり、物を壊してみたりする方もいます。これはこれ

で当然のことだと思います。いままで閉じていたものを、自分の意志で

はなく、中途半端に開けられ、直面したくもなかった葛藤や不安にさい

なまれるわけですから。私は、ご両親にはあらかじめこのようなことが

予想されますよ、とはお伝えすることにしています。


人はどのような時でも、自分らしくあるために力を発揮しようとしてい

るのだと、彼らのカウンセリングをしていて感じます。その状況を整え

てやることが、まずは僕らの仕事ではないでしょうか。

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